
◆ルーキーシリーズ第17戦 スカパー!・JLC杯(2日・ボートレースびわこ・初日)
1Mの的確なハンドルが光った。佐藤世那(19)=東京=は初日3R、ダッシュ3艇で最もスタートを踏み込んだ4カド垂水悠をうまく活用。5コースからスムーズに連動し、垂水がハンドルを切ると同時に自らは握りまい。2、3着争いには持ち込めそうな1Mの隊形だった。ただ、前検時に課題として浮上した伸びが改善できず、BSで他艇に伸び負けた。「足が良かったら結果は違っていた感じはあります」と大敗を悔やんだ。
宮城県出身で2024年5月にデビューした。県内にある国際サーキット場「SUGO」には、同じ東京支部の兄・右京とともに何度も足を運んだ。「4兄弟で長男と三男の右京君はモトクロス。自分は何もしていなくて、自分の名前もそんなに意識していなかったんですけど、結局こういう仕事をしていますね」と笑った。
前走地の江戸川では、逃げと抜きで、自身初の日またぎ連勝を決めた。成長著しい若武者は、初日のレース後にはリング交換。「ペラも回転を止める方向でやりました」と伸び強化の手を打った。伝説のF1レーサー、アイルトン・セナも、頂点を極めるまでには少なからずの過程があった。整備成功なら、ボート界のセナも、またひとつ階段を上がったことになる。