津初優勝となった中村泰平
津初優勝となった中村泰平

◆ルーキーシリーズ第21戦スカパー!・JLC杯争奪戦(23日・ボートレース津・最終日)

 ボートレース津の「ルーキーシリーズ第21戦スカパー!・JLC杯争奪戦」優勝戦が最終日の23日、第12Rで争われた。1号艇の中村泰平(29)=愛知・117期=が王道の逃走Vを決めた。本番は展示同様に枠なりの3対3。6号艇の石本がチルト3度で伸びを付けて、大胆に仕掛けてきた。その強烈な攻めをコンマ07のトップスタートで受け止め、そのまま押し切った。勝負どころで光る強心臓、揺るぎないメンタル。今大会の頂に立つにふさわしい圧巻の逃走劇だった。「緑(6号艇の石本)がパッと見えて、全速で行くしかないと思いました。必死でしたね。ギリギリでした。ホッとしました」と、安堵(あんど)の表情を見せた。

 仕上がりに関しては「5日目の前半に整備して失敗したけど、それ以外は完璧でした。バランスが取れて良かったです」と、優勝戦では万全の状態だった。

 次節は地元とこなめの周年記念に参戦する。「次のとこなめでは下克上の精神で行きたいです。勝って、来年のクラシックに出たいです」と、更なる意欲を燃やした。“若き横綱”のまなざしはすでに次の舞台へ。中村泰平の物語はここから更に熱を帯びる。