◆ルーキーシリーズ第21戦スカパー!・JLC杯争奪戦(22日・ボートレース津・5日目)
準優11Rは1号艇で2着の砂長知輝(26)=埼玉=。それでも3節連続優出を決め、安定感を示した。2024年後期に初のA1級に昇格したが、その次の期にはA2級に戻るなど、当時は成績の浮き沈みが課題だった。しかし、近況は2期連続でA1級に定着し、レースでも大崩れがなくなった。課題だった部分がむしろ武器に変わり、状況に応じた組み立てができるレーサーへと成長している。
地元の戸田では伸びを重視した調整が効果を発揮しやすい。「今までは戸田だと伸びを求めたり、4号艇なら伸びを求めて、まくりに行こうとしていました」と、以前はまくりに行くシーンが多かった。しかし、今は「伸びるエンジンもあれば、今節のように伸びは反応しないエンジンもある。最近は、臨機応変に対応出来るようになりました」と、エンジンの素性を見極め、勝ち筋を選べている。最適解を引き出す能力が現れたのが、ここ1年の砂長の進化だ。
背景には師匠・有賀達也の存在がある。師匠については「こうした方がいいと、細かく言われることはないです。気を付けて行ってこいよ!って言われるくらいです」と、見守ってくれるタイプらしい。細かく言わないのは、それだけ砂長の能力を分かっているからこそ。自ら考え、悩んで成長できる選手だという証しでもある。
優勝戦は成長を証明するには絶好の舞台。砂長の進化した走りから目が離せない。