鋭いスタートと水面を苦にせぬ走りで準優突破を目指す荒木
鋭いスタートと水面を苦にせぬ走りで準優突破を目指す荒木

◆ルーキーシリーズ第20戦・スカパー!JLC杯(9日・ボートレース福岡・4日目)

 荒木颯斗(23)=愛知=が自身3回目の優出を目指す。

 イン受難の4日目だったが、3Rをしっかりと逃げて予選を突破した。ピットでのどこかひょうひょうとした雰囲気がそうさせるのか、勝負どころでも期待したくなるタイプ。今回も押さえるべきところはしっかり押さえ、準優へ駒を進めた。

 師匠は大須賀友。「メチャクチャ優しい」というその人柄に触れ、会って三日で弟子入り志願したという。そんな良き師の元で着実に成長して、来期から初のA2昇格。「もうちょっと早くなりたかった」と言うが、デビュー3年半、7期目の昇級は決して遅くはない。

 追い求める指標も明確だ。「目先の結果より、もっといいターンがしたい。まだA1になれるターンをしていないと思うし、地力をつけていきたい」。旋回の質が上がれば、結果もおのずと付いてくる。そんな思想は頼もしく、クリアな目標を胸に腕を磨けば、努力も必ず実を結ぶだろう。

 そして今現在でも狙いたい要素はもう一つ。荒れ水面巧者の一面もある。水神祭を江戸川で飾り、2回目の優出も江戸川。ここ福岡でも出場2節とも予選突破となった。「(波風が)怖いとかはないし、嫌だけど、嫌いではない。福岡も全然大丈夫です」。2日目以降、0台後半でそろうスタートもセールスポイント。チャンスは逃さぬ勝負強さで自身3回目の優出を狙う。