◆ルーキーシリーズ第20戦・スカパー!JLC杯(8日・ボートレース福岡・3日目)
佐野優都(19)=徳島=が初登場の福岡で再三、好レースを展開した。初戦の6着も3番手からの後退で常に見せ場を作っている。「乗りづらいですよ。ただ、みんなが慎重になる分、上を行くのが決まりますね」。スピードターンで道中を制す、格好いいレースを見せている。
レース場のない高知県出身だが、ボートレーサーは小さい頃からの目標だった。家族旅行は各地のレース場が選択肢。「ここにも来たことがあります」と対岸を指さした。福岡初登場でもその情景は記憶に刻まれている。
選手志望の決断は早く、整備に役立つと思って工業高校へ進学。在学中に養成所受験をクリアし、18歳の時にはデビューしていた。そんな若さが感じさせるのか、成長スピードが早い。「最近、練習で舟が暴れなくなった」と話し、その成果を感じる快走を連発し、舟券にしっかり貢献している。ちなみにボート好きの父は「めちゃくちゃ喜んでくれています。舟券は買えないけど、お金がなくならないのでOKです」と親孝行にもなっているようだ。
格好いいから選手を目指しただけに「レースも、人としても格好いい」先輩の田中駿兵が“格好の”目標だ。4期上で4歳年上の先輩は来期のA1昇級を決めた。「駿兵さんが上にいくと思うので、一緒に付いていきたい」。あと1年はスローに入らず、その間にA級昇格が目標だ。そして今節は初の予選突破に挑戦する。最低ノルマは2走16点。これまで以上の“格好いい”走りで勝負駆けを決めたい。(中村 雅俊)