安井瑞紀(32)=岡山・120期=は3月、デビュー9年を目前に待望の初優勝を飾った。今年は飛び級でA1に昇格し、「一番苦手かも」と話すボートレースで結果を出し始めた。尊敬し、慕う師匠の寺田千恵を手本に、さらなる高みを目指す。(構成・早野 智之)
3月に三国オールレディースで待望の初優勝。それも4カドまくりでのファンを驚かす勝ち方だった。
「(初優勝まで)だいぶ時間がかかりましたね。デビューする前は、もっとトントントンって頑張れるかなって思ってたんですけど。デビューしてから2、3か月たって、現実は甘くないなって感じでした。レースでは落とすのか上を行くのか、一瞬迷った。でも伸びていってる感じがあったんで、最後は行けると思って頑張って行きました。優勝して、私泣くと思ったんですけど、泣かなかったです。でも、親は泣いてくれてたので良かったです。見たことがない人からも連絡が入ってて、あっ、これかって。でもうれしい限りですね。気にしてくれる人が遠くにもいるんだって。その面ではボートってすごいんだって思いました」
大学卒業後に入った世界で、ボートレーサーとしての始まりは遅かったが、飛び級でA1級にもなった非凡な才能の持ち主だ。
「大学時代は陸上競技をやっていたんです。スポーツ全般好きだったので。体育の授業とか、それなりにはできる方だったんですが、ボートレースだけは下の下くらい。なんかボートレースは一番苦手かもしれないです(笑)。感覚的になんでもやってしまうタイプなんですが、ボートレースはそれが難しくて。期の途中でA1の勝率が見えてきて、おやおやみたいな感じで、最後はチャンスがあるなら頑張りたいなって思って走ってました」
師匠は寺田千恵、レース場以外でも師匠と過ごすことが多く、色々刺激を受けている。
「最初は師匠とプライベートでも一緒に過ごせたら楽しいと思ってゴルフを始めました。スコア70がベストです。スコアに関して寺田さんを超えました(笑)。最近、ハンデくれって言われてます(笑)。運動神経はいいと思うんです。ただ、ボートがね、ほんとに、人生で一番苦手ですね(笑)」
普通の就職活動の結果、ボートレースの道を選んだ。
「陸上競技をやっていたこともあって、最初は駅伝とかで先導している白バイ隊員が格好いいなって思って、大型バイクの免許を取りました。そっちの道もいいなって考えていました。それまで私はボートレースを一切知らなかったです。親がこんなのもあるよって言ったのがきっかけで、そこから色々調べて、視力とか適性に(条件が)はまり、インカレに出ていたので、1次試験が免除で、2次からだったので、一発で受かりました」
優勝して、レーサーとして一つ壁を越えた。
「目標は優勝することでした。(次は)私はまだ出たことがないですが、年末のクイーンズクライマックスかシリーズ戦に出たいですね。どんな感じなのか体験してみたいです。師匠は連続で出ていたので、師匠の壁は高すぎてなかなか見えてこないけど、少しでも近付けるように私も頑張りたい。年末はだいたい児島の年またぎに出ることが多くて、正月は家で過ごしてないんです。もしかしたら、今年は頑張ったら、やっと家で過ごせるかも。家で年越ししたいですね」
◆安井 瑞紀(やすい・みずき)1993年5月9日生まれ。32歳。岡山県出身。岡山支部、120期。17年5月11日に児島でデビュー、18年5月、多摩川で初勝利。26年前期にA1級初昇格。3月、三国で初優勝。158センチ、47キロ。