G1初優勝を飾り、表彰式で笑顔を見せる上野
G1初優勝を飾り、表彰式で笑顔を見せる上野

◆G1福岡チャンピオンカップ開設73周年記念競走(16日・ボートレース福岡・最終日)

 最終12Rで優勝戦が行われ、1号艇の上野真之介(38・佐賀支部)が逃げて勝利。2008年5月のデビューから約18年で待望のG1初タイトルを手にし、優勝賞金1200万円と来年3月に地元からつで開催されるSGクラシックの出場権を獲得した。2着には仲谷颯仁、3着には重木輝彦が入った。

◆「20年前の自分が見たら泣いて喜ぶと思う」

 スリット後に伸びた栗城、1Mで襲いかかった山田を制して、上野がVゴールへ突き進んだ。「4番は見えたけど、(山田が)止めてくれた。1Mもうねっていてギリギリ。お願いばっかりのターンでした」。会心のレースと言えなくても、内容的には文句なしの逃げ切り勝ち。「主役になる」と意気込んだ2026年。その願いも届いた快勝だった。

 G1は13回目の優出。優勝戦1号艇で悔しい2着もあった。この日も深夜に負ける夢で目が覚め、そこから眠れなかったという。「早く終わってほしい」と漏らした勝負の一戦。「長かった」という1日は最高の日になった。

 今年吹き荒れる佐賀旋風にも新たなヒーローとして名を連ねた。来春に地元でSGクラシックを控える佐賀支部はSGVの峰竜太を筆頭に実力者ぞろい。近年でみても強力な後輩たちが続出する。一昨年の定松勇樹に続き、昨年はまな弟子の末永和也がSG制覇。「弟子が先に勝って、格好いい師匠ではないけど、自分なりに頑張れた」。

 ただそこには、自身の歩みを振り返った言葉も続いた。「20年前の自分が見たら泣いて喜ぶと思う」。選手としての成長を考えると、そこで乗り越えてきたハードルを思うと、その中身は濃い。本当に格好いい選手なのかもしれない。