SG初出場で奮闘する砂長知輝
SG初出場で奮闘する砂長知輝

◆SG第61回ボートレースクラシック(24日・ボートレース蒲郡・初日)

 埼玉からやって来たニューSGメンバーには、レーサーとしての豊かな「センス」がある。努力を鍛錬を重ね積むことができる「人間性」も備えている。

 しかし、砂長知輝にはもう一枚、絶対的な武器がある。それは「聡明さ」だと強く思う。

 2月の関東地区選を制して、一気にSG舞台への道をこじ明けた。2019年11月にデビューして以来、6年4か月でここ蒲郡へと到達できた要因は、彼がルーキー時代から綿密に方向性を見定め、将来の設計図をていねいに描いて、それを実践したことである。

 初日7Rは5着。初めて体験するSGバトルは、着順こそほろ苦かったが、そこには大きな収穫があったと話す。「結果は5着でしたが、自分がやりたい調整をしてエンジンはしっかりと反応してくれました。うまく合わせることができたと思える足でした。ただ、メンバー的に個性ある選手がそろっていたので、レースはちょっと窮屈なところに入ったりして、戦略には反省がありました。でも、悪い状態ではないすよ!」

 デビューしてほんの数節目の彼を取材したことがある。輝く表情もキビキビした行動も何もかもが初々しかったが、声を掛けて戻って来たフレーズは実に客観的で、現在地の己をよく理解したものだった。「頭の回る若者だなあ」と当時の砂長の姿を今もよく覚えている。

 あれから5、6年の時が経過したが、砂長は確かなビジョンを抱きかかえて、ここまでを過ごしてきたという。「はい、自分はエンジンです。元々が個性があるタイプじゃないんですが、ここまでエンジン出しにはこだわってやってきたつもりです。そして、6年近くが経ちましたが、やっとですね。だんだんと見えてきた感じです。そこに自分の成長を感じています。まずは、SGに出場できることは大きな目標としていましたし、順調に来ているなあって思います!」

 ただ、この場所にやって来たわけじゃない。大きな収穫を得て、実りある大会にしてみせる。その思いでやって来た。「はい!ここでいろいろな経験をしたい。ここを経験すれば、また強くなれるような気がすごくしています。きっちり仕上げて、結果にもつなげていきたいですね!ドボン、ドボンと水神祭を何度も見せて欲しい?はいっ、ドボン、ドボンと飛び込めるように頑張りますよ!」

 砂長。競馬でいえば、まるでダートの長距離適性がありそうな名だが、新たなる水上スプリンター誕生に、もう多くの時は要さない。(淡路 哲雄)