チルト3使用を明言した松本
チルト3使用を明言した松本

◆ルーキーシリーズ第24戦スカパー!・JLCカップ(17日・ボートレース芦屋・前検日)

 松本真広(26)=福岡=が手にした今節唯一のAランク機である8号機は、前操者の伏田裕隆がチルト3にして伸びていたエンジン。ひと癖もふた癖もある状態だが、「ちょうど師匠の(松田)大志郎さんに言われて作っていたチルト3用のゲージが完成したところなんです」という、これ以上ないタイミングで引き当てた。

 チルト3のゲージを作るきっかけになったのも伏田だった。「前回芦屋に来た時に、伏田さんのチルト3を引き継いだ宝田(亮治)さんがそのまま乗っていました。その時に大志郎さんに『何があるか分からないし、一発勝負もあるから』と言われたんです。それで今度は自分が伏田さんのエンジンを引くんですから、分からないものですよね」。奇妙な縁に導かれ、今節はチルト3で走ることを決意した。

 デビュー以来、福岡に住んでいたのだが、今年に入って出身地の熊本に引っ越し。「妻も自分も天草出身なんです。交通の便を考えたらそこまではいけず、熊本市内に住んでいます」。これが仕事に集中できる好循環を生み出したようだ。それに「猫を飼い始めてから調子がいいんですよ」とペット効果でリラックスもできたのか、前期は自己最高勝率をマークした。

 「今節はチルト3で3勝、いや4勝したいですね」。予選で2勝を挙げれば準優が見えてくる。そうすれば準優、優勝戦で一発勝負を仕掛けることができる。しっかりと前検タイムは一番時計。展示タイムから注目したい。