◆ヴィーナスシリーズ第18戦 尼崎プリンセスカップ(12日・ボートレース尼崎・最終日)
優勝戦は第12Rで行われた。1号艇・鎌倉涼(36)=大阪=が逃げ切り、8月のレディースチャンピオン(浜名湖)以来、今年2回目の優勝を果たした。
2着は実森美祐、3着には安井瑞紀が入った。平高奈菜、山口真喜子はともに展示不正常で優勝戦を欠場した。
アクシデントがあっても動じない。それが女王・鎌倉の貫禄だ。周回展示の落水、転覆で平高、山口が欠場。4艇で行われた優勝戦だったが「どうやって走るの?」というプレッシャーを感じさせない逃走劇だった。「エンジンのおかげ。実森選手の方が伸びは良かったけど、出足は抜群だった」。4か月前とはいえ、前操の和田拓也が優勝した9号機を乗りこなした。
5日目の準優12Rでは14・5度だった気温が、2対2の枠なり進入になった優勝戦は7・9度と一気に冷えた。さらに4メートルの追い風に「進入が深くなって思い切りいけなかった」とコンマ28のスタートだったが、実森の2コース差しは届かず、まくる安井も振り切ってVゴールまで駆け抜けられた。
「最近は子供の方がモチベーションが高くて、『優勝しないと!』と言われる。これで胸を張って帰れる」と鎌倉。次走は10年ぶりの出場となる大村「クイーンズクライマックス」で、1月には尼崎で開催される「BBCトーナメント」と大舞台が続く。「年末に今日のように優勝インタビューを受けたい。でも、ティアラが似合うかな」。それは大みそかに証明できるはずだ。
◇優勝戦2艇欠場 尼崎ボート最終日の12日、第12R優勝戦で3号艇の平高奈菜と4号艇の山口真喜子が周回展示不正常で欠場した。周回展示2Mで平高(選手責任)が落水。山口(責任外)が平高の舟にぶつかって転覆したため。優勝戦が4艇立てで行われたのは、96年以降では初めて。