福岡SGチャレンジカップで勝負駆けに挑む毒島
福岡SGチャレンジカップで勝負駆けに挑む毒島

 昨年のグランプリ覇者・毒島誠(41)=群馬=が今月25日から福岡で開催される「SGチャレンジカップ」で一世一代の勝負駆けに挑む。

 毒島は前期、5月の丸亀オールスターと6月平和島一般戦でFを切り、まさかのF2。3月には尼崎周年、平和島周年とG1を連覇するなど絶好調だったのが、一気に天国から地獄に突き落とされた。結局前期の出走回数は49走で終わってしまい、来年1月からはB2級に降格する。

 SGはクラシックとオーシャンカップを除いてA1級でなければ出場できない。毒島は権利がある来年3月の蒲郡クラシックは出場できるが、オールスター、グラチャン、メモリアル、ダービーには出場できない。

 しかし、ただ一つだけB2級でも全てのSGに出場可能な抜け道がある。それはグランプリで優出してSG優先出場権を確保すること。これまで前例はないだけで、グランプリ優出で優先出場権を得れば級別は問われないのだ。

 毒島はF2になるまでの貯金が効いて福岡チャレンジカップには出場する。獲得賞金はまだ6000万円には届いていないが、チャレンジカップで優勝、もしくは優出2着ならグランプリ出場が可能。B2級でありながら、来年のSGフル出場を果たすため、まずは1stからでもグランプリに出場しなければ話にならない。

 ただし本人は「そんな甘い世界でないことは一番知っているつもりです」と、グランプリ優出からのルートを簡単に達成できるとは思ってはいない。しかし、可能性がある限り、絶対に諦めてもいないはず。チャレンジカップは3か月のF休み明けから3節目と状況も確かに厳しいが、ファンはこの奇跡的大逆転を願っている。(井上 誠之)