プレミアムG1「第14回クイーンズクライマックス(QC)」はボートレース大村で12月28日から31日までの日程で開催される(シリーズ戦は26~31日)。女子賞金争いは大詰めを迎え、QC出場の選考期間(11月30日まで)は残り1か月となった。ラストスパートにかける選手たちの中で、今回は2年ぶりのQC出場をほぼ確実にしている守屋美穂(36)=岡山・101期=にスポットを当てる。
守屋が大舞台に帰ってきた。昨年4月に地元の児島72周年の準優と、5月多摩川オールスターの準優でFを犯し、1年間のSG選出除外と、出場辞退期間消化後の半年間G1、G2の選出除外と厳しい処置を受けた。その除外期間が解け、今年からSG、G1戦線に復帰。8月浜名湖レディースチャンピオンでは3日目の転覆(選手責任)により予選突破はならなかったが、持ち味の攻めるスタイルで節間4勝をマーク。最後は3連勝でシリーズをきっちり締めくくった。
振り返れば、F事故は重たい処分ではあったが、その期間は決して無駄ではなかった。SG、G1に出られない分、目の前の一般戦にこれまで以上に集中することで結果を残し、ダービー初出場をもぎ取った。そのダービーでは「初日の1着が大きかったし、自信になった」と開幕戦をイン逃げで勝利すると、4日目は準優進出条件の2着をきっちりキープ。「緊張は全然なかった」と、堂々たる走りで予選を突破した。準優は4着に敗れたが、ここで終わらないのが今年の守屋だ。最終日は一般5Rを難なく逃げると、特別選抜戦11Rを2着。連勝なら女子賞金ランク2位の平高を抜くはずだったが、この大事な2戦で確実に射程内に。ダービーではレースでの積極さはもちろん、これまで以上に精神面が強くなっている。
「G1、SGとか関係なく平常心で」走り続けたことで現在、女子賞金ランクは3位。QCトライアル初戦の1号艇(賞金ランク2位まで)が見えたことで、今後の賞金争いへますます力が入る。昨年QCは選出除外でシリーズ戦回り。悔し涙を流した23年多摩川(優勝戦3着)から大きくレベルアップした姿を、そして2年分の思いを今年のQCにぶつける。