◆スカパー!・JLC杯徳山ルーキーシリーズ第18戦(3日・ボートレース徳山・2日目)
田中宏典(27)=佐賀=(2、9Rに出走)
表情が一変した。前検日の浮かない顔から、晴れやかな笑顔になった。初日の思い切ったペラ調整が当たった。出足を中心に手応えを感じている。
一歩一歩進むタイプだと自認する。末永和也、定松勇樹、常住蓮…。佐賀支部には同世代の実力派がそろう。「自分はスタートも速くないし、華麗なターンもできないから」。それでも自身の実力をきちんと把握することは、大きな武器にもなり得る。コツコツと着を拾うスタイルで少しずつ勝率を伸ばしてきた。
しかし、小さなスランプに陥った。理由は新たに導入されたバイオ燃料。これまでの調整の引き出しが通用しない。「積み上げてきたものが崩れていくみたいで。かなりへこんでいました」
そうして迎えた今節。ひょっとすると、バイオ燃料の調整の手がかりをつかんだかもしれないという。初日の1走をまくり差しで勝利すると、2日目は4、3着。残りの予選2日間は準優入りを目指しての戦いとなる。
7月のG3福岡ウエスタンヤングで優出。自信になった一方で、力のなさも感じた。ターン力、調整力…。課題も多いが、自分より上のレベルのレーサーとの距離感を知る「ものさし」を手に入れたことは大きかった。
そのウエスタンヤングでは定松や常住と一緒だった。「いつも仲良くさせてもらっているし、彼らと一緒に走っていると楽しいんですよ」。そう言った時に見せた、エンジンが上向いた時以上のとびきりの笑顔。それは、成長するための何よりの原動力でもある。