ソツのない走りが光る登みひ果
ソツのない走りが光る登みひ果

 登みひ果(26)=兵庫・131期=は、今後の女子レース界の主役候補。ターン力には定評があり、期待の若手として存在感を出し続けている。また、元兵庫支部ボートレーサーの登みつよさんを母に持つ、2世レーサーでもある。そんな彼女の仕事っぷりと素顔に迫った。

(構成・三池 和輝)

 2027年前期適用成績は、10月1日時点で4・91をマーク。ターンの正確性が徐々に増してきた印象だ。しかし、現状で満足するつもりはみじんもない。

 「5月のレディースオールスターではいい勝率が取れたんですけど、そこからが良くないですね。決して流れがいいとは思っていません。いつも最初が良くて、勝率に貯金ができても、その後に借金を作っているので…。前期(26年後期)も最初は5点ぐらいあったのに、最後に勝率を落として5点台に届かなかったので。今はA級が目標です。一走一走、点数を取れるように頑張りたい」

 勝率が取れた、と振り返るまるがめG2レディースオールスター。予選は5戦2勝で準優に進出した。

 「エース機みたいなエンジンを引けて、エンジンはすごく良かったです。報道の記者さんもすごく多かったですね。あとはやっぱり、ファンの皆さんの投票でしか出られない大会なので、本当にファンの方に感謝しかないですね」

 大舞台を経験しても、決して浮つくタイプではない。課題とも、日々しっかりと向き合っている。

 「旋回スピードもそうだし、整備力もまだまだで、課題ばっかりです。もっとエンジンの力を見切れるようになりたい。ここがこのエンジンの限界かな、と思っても、欲を出しすぎてしまうところがあるので、そこは勉強したい」

 8月の宮島一般戦では石野貴之、遠藤エミ、末永和也らSGレーサーが集うシリーズで優出を達成。

 「部屋が遠藤エミさんと一緒でした。レースの話もしましたし、レース以外の話もたくさんしました。全部が勉強になった一節です。あとは同期の石本(裕武)選手と一緒に優勝戦に乗れたのも良かった。石本選手が、優勝戦に合わせて逆算したようなエンジン調整をしていて、同期として見ていてすごかった」

 トップ級のレーサーから学習し、着実に歩んでいる。そんな登も、水面を離れれば一人の女性。同期のレーサーとともにプライベートを楽しんでいる様子だ。

 「同期とは、よく旅行とか食事に行きます。こないだ、ハルヒ(井上遥妃)とマミ(松田真美)と、韓国に旅行に行きました」

 母は元兵庫支部ボートレーサーの登みつよさん。優しく、落ち着いた母の支えに助けられているという。

 「いつも、同じように出迎えてくれるのがうれしいです。Fしても、成績が良くても、優勝戦に乗れても、全く変わらずに迎えてくれます。そこが本当にありがたいです。切り替えが早いところは母と似ているかもしれません。レースの話は一切ないです。全部師匠に任せる、といわれています」

 母から全てを一任されている師匠は、同支部の先輩、和田拓也だ。

「弟子になった時に“ケガせず、ケガさせず、笑顔で家に帰って欲しい”と教えられました。今もその言葉を大事にしています」

 心優しい師匠の教えには感謝しきり。師匠・和田拓也の兄は和田兼輔。8月桐生SGメモリアルで、兼輔はSGに初出場。尼崎代表として戦い抜いた。

 「メモリアル、見てました! 初日に水神祭して、最終日にも1着を取られていましたね。グループの一番上の先輩が馬袋(義則)さん。いつか、全員で一緒にG1とかに出たいなと思います」

 先輩の支えもあり、モチベーションは急上昇。最後に、現在の最大目標として地元の大舞台を掲げた。

 「次の次(2028年・2月)のスピードクイーンメモリアルが尼崎開催なので、そこに出られるようにスピードを上げていきたいです。あんまり私は上がりタイムが出る方でもないので、自力でそこに出られるようにスピードを上げたいです」

 ◆登 みひ果(のぼり・みひか)1999年10月9日生まれ、26歳。兵庫県出身、兵庫支部、131期。22年11月に尼崎でデビュー。23年7月に桐生で初勝利。26年6月に尼崎で初優出。通算2優出。150センチ、46キロ。