長尾萌加(25)=岡山・133期=は4月の津ヴィーナスシリーズで自身2度目の優出を果たした。勝率は25年後期の3・31から、26年前期4・81、後期4・82と着実に成長。5月1日からの今期も4点台中盤を推移する。地元・児島ボートが推すフレッシュルーキー、岡山支部期待の女子レーサーの素顔に迫った。(構成・早野 智之)
岡山は寺田千恵、田口節子、守屋美穂らトップレーサーがずらりとそろう女子の強豪支部だ。長尾はそんな中で次代の女子エース候補として期待されるが、最初からボートレーサーを目指していたわけではない。
「2年半くらい、地元の金融機関で働いていていました。ただ、毎日座ってやる作業がなじめなくて、じっとするのが無理だったんです。刺激が足りなかった。何かいい仕事がないかなって思っていた時、お母さんにボートレーサーを薦めてもらいました。そこから初めて児島に友達と行って、一目ぼれしました」
母の助言から始まった挑戦は、決して順風満帆ではなかった。ボートレーサーの試験は4回目で合格。諦めることなく挑戦を続けて夢の切符をつかんだ。3度挫折をしても食らいつく粘り強さは、「ソフトボールをしていた」という小学生時代に原点があるようだ。本来はそんなガッツにあふれるが、レーサーとなった今の課題は「メンタル」だという。
「ここぞっていう時に、失敗を恐れて挑戦できていないことが多い。怖くてどこかブレーキをかけている自分がいます。プロペラ調整を迷って、思い切った調整ができず弱さが出てしまいます。スタートも、もっと失敗すればいいのにって、後で後悔します。師匠の樋口由加里さんや樋口さんの師匠の田口節子さんに『いついかなる場面でも弱気にならないように』と言われています」
レースを離れれば親しみやすさにあふれた25歳だ。日常生活に、ささやかな楽しみを見つける力にたけている。
「レースがない時は友達とご飯を食べに行ったりとかしています。最近は6月頃にサナ(藤原早菜)さんとナルミ(小林愛実)さんと韓国に行きました。主に買い物です。最近ハマっているのはマーラータン。刺激のある辛いものが好きなんですよ。趣味はコレっていうのがなくて、何でもします。ゴルフもしますし、冬場はスノーボードもします」
「刺激が足りなかった」から歩み始めたボートレーサー人生。求める刺激はもちろん、まだ一度も見たことのない景色だ。
「優出は2回しているので優勝したい。その先はレディースチャンピオンとかクイーンズクライマックスとかG1で勝てるようになりたい。まだここを見て欲しいとか自分のスタイルがなくて、どうしたらいいんでしょうか?って感じですが、精神的に鍛えて、変わったところを見せたいですね」
◆長尾 萌加(ながお・もか)2001年2月17日生まれ。25歳。岡山県出身。岡山支部、133期。2023年11月2日に児島でデビューし、2節目の宮島でデビュー11走目にして初勝利。昨年12月の蒲郡オールレディースで初優出し、今年4月の津で2度目の優出を果たした。通算601戦29勝。152センチ、46キロ。血液型A。