優勝盾を手にする中島
優勝盾を手にする中島

◆G1読売新聞社杯全日本王座決定戦開設74周年記念(20日・ボートレース芦屋・最終日)

 12Rで優勝戦が行われ、1号艇の中島孝平(46)=福井=が人気に応えて逃げ快勝。2着には石野貴之、3着には稲田浩二が入線した。中島は2023年3月の三国以来となる約3年2か月ぶり、通算9回目のG1優勝を果たした。芦屋では初めてのG1優勝。売り上げは79億4858万6900円。目標の75億円を上回る盛況で幕を閉じた。

◆2009年の悔しさ上書き

 地道でもコツコツと積み重ねる姿勢でつかんだ勝利だった。予選トップ通過から優勝戦1号艇をつかんだ中島が、コンマ09のSを踏み込み逃げ快勝。結果だけを見れば何てことのないように見えるが「稲田選手がSを来るのは分かっていたし、特訓や展示から峰選手がすごい足をしていた」と、大きなプレッシャーをはねのけ優勝を手にした。

 嫌な雰囲気にのみ込まれることなくレースに臨めたのは「一戦一戦を集中して走る」という目の前のレースに集中する気持ちがあったから。「1Mを回っていて差さっている人も見えなかったので大丈夫だと思った」とバックで優勝を確信した。

 芦屋は2度の優勝歴があるが、それよりも「自分もSをいけば勝てたはずなのに、遅れてしまった優勝戦の悔しさの方が強く残っていた」と深く脳に刻み込まれた57周年(2009年9月)の記憶があった。今回の優勝で悔しさを上書きすることができ、「良かったです」と頬を緩めた。

 今年は現状でSGの権利が確定しているのが6月鳴門のグラチャンだけ。「SGの権利がないので、あまり年末のことは考えていない。G1でコンスタントに準優、優勝戦に乗ることの方を考えている」。賞金ランクは11位に浮上したとはいえ、浮足立つことはない。グランプリ覇者に名を刻む名手は、これからも一歩ずつ、確実に歩を進める。