地元で奮闘する平本真之
地元で奮闘する平本真之

◆SG第61回ボートレースクラシック(26日・ボートレース蒲郡・3日目)

 ここは自分を育ててくれた“実家”なんだ。クールに「いつも通りです」なんて平静を整えている場合じゃない。

 2026年蒲郡クラシックで、地元エース格が普段とは異なるメンタリティーで頂点を目指している。平本真之がホームタウンで奮闘している。

 「個人的には、いつもなら地元とかアウェーとかは特に気にしていない方なんですよね。どこでも一緒。場所によって変に気負うようなことがないようにしています。特に若い頃はそんな思いが強かったですね。でも…」

 そう、今は違う。今回だけは普段と同じじゃない。一緒じゃいけない。「2026年にクラシックが蒲郡で開催されることが決まった後は、もうとにかく絶対に出場しないと!と強く思い続けていました。そして、無事に出場が決まった。若い頃はチャレンジャーでしたから、そこまでの意識はありませんでしたが、今は地元を代表する選手として期待してくれていますし、いろいろな人が見てくれているのがわかるんです。多くの人が応援してくれているので、絶対に顔だけは出したい。そんな思いで、ここに来ましたが、今のところなかなか難しいですねえ」

 頭角を現し出した当時は、どこの場であろうとただガムシャラに全力で戦い、走れば良かった。

 しかし、タイトルを集め、業界トップ級へと登り詰めた現在はそれだけが仕事じゃない。地元ファン、関係者の多大なる期待を背負って、強き責任感でそれに応えねばならない。「ここではファンがものすごく応援してくれますし、知り合いもレース場へ観に来てくれるんです。そんな人たちのためにも、必死でやっていますよ!」

 自身を含め、同世代のライバルたちは選手として完成期のど真ん中に突入中である。若手たちの突き上げは日々、強烈となる。そんな中で平本は地元の顔としてどんな今後を見せてくれるのだろう。

 「僕も41歳になっちゃいましたからね(苦笑)。自分が20代だったころ、『40歳を越えると記念に行けなくなる』なんていう声をよく耳にしていました。そんな僕が今、実際にその年になった。今の若い世代は本当に勢いがある。でも僕だって少しでも衰えていかないように、もう本気でしがみ付いていきますよ!最近はたまに野球をやってもすぐに筋肉痛になっちゃうんです(苦笑)。でも、これからもまだまだ頑張っていきますよ!(実年齢に似つかない少年のような屈託ない笑顔で)」(淡路 哲雄)