菅は真骨頂のまくりで白星を量産し、常にファンの心を熱くさせる
菅は真骨頂のまくりで白星を量産し、常にファンの心を熱くさせる

◆コラム「森智宏 夢はもりもり」

 レース部に所属して約2年がたった。見ているだけでワクワクしてくる選手を挙げるとしたら菅章哉を指名したい。チルトを限界まで跳ねてまくり一撃をぶちかます。通称「ガースー砲」はファンの心を熱くする。

 自分が初めてSGの大舞台を取材した2024年の多摩川オールスター。菅は集まった観客の熱気を肌で感じ取り、開会式では「チルト3度」で勝負することを宣言した。シリーズでは期待通りのまくりで3勝を挙げ、その走りに心を動かされたファンからは、何度も大歓声が上がっていた。

 そんな菅は、昨年4月の津周年でG1初制覇。同年10月の多摩川周年では、6コースからまくって頂点をつかみ、賞金19位で11月の福岡チャレンジカップへと乗り込んできた。自身初のグランプリ出場に向けて気合十分のまくり屋は、2日目4Rで4コースから豪快にまくって快勝。レース後は「ひそかに自信はあった。ファンの方も4全全で舟券を取れたんじゃないですかね」とファンを大切にする菅らしい表現で勝利を喜んだ。

 その後は「一撃」が不発に終わり、初のグランプリ切符は残念ながら逃してしまった。菅は唇をかみながら「終わってしまいました」と肩を落とした。それでも「SGの常連メンバーと戦えたのが、絶対に今後に生きると思う。神様も今はまだまだグランプリに出場する選手ではないぞ、まだ早いぞって言っている。でも、貴重な経験が自分の財産になったので、この悔しさを糧にまた頑張りますよ」とすがすがしい表情で語った。

 26年は鳴門の正月レースで優勝を成し遂げると、2月のG1四国地区選手権で優出(5着)。今年の戦いはまだ始まったばかりだが、年末のグランプリで菅が「まくり一撃」で躍動する姿をひそかに期待している。