ボートレース振興会は22日、札幌市内でバドミントン部に所属する高校生約40人を対象に「ボートレース説明会」を開催した。前職がピアノ調律師という異色の経歴を持つ旭川出身のボートレーサー三浦敬太(38)を招き、レーサーになったきっかけや日常を紹介。平均年収や他のプロスポーツに比べ平均在籍年数が長い点など魅力を説明すると同時に、公営競技としての厳しさにも触れながら、ボートレーサーという職業を紹介した。
ボートレーサーに憧れていた訳ではなかった。三浦は旭川凌雲高(現・旭川永嶺高)を卒業後、静岡県内の専門学校へ進学。都内でピアノ調律師として4年間勤務したが「理想と現実のギャップでモヤモヤしていた」と振り返る。きっかけは、たまたま見かけた募集広告。「巡り合わせというか、どこで何が起こるか分からない」。レーサー転身を決意し、23歳で養成所へ。デビューは24歳だった。
高校時代は弓道部。「体も小さかったし、体力に自信がある訳でもなかった」。それでも努力を重ね、今ではトップのA1級に所属。「未経験から目指せるプロアスリート」を体現している。さらに三浦が語ったのが補償制度の充実。退職金や年金積立制度に加え、けがの際の共済金なども手厚いという。トップクラスは年収1億円を超え、平均年収は約2000万円だ。
引退年齢も平均が46歳と、70代のレーサーもいる長く活躍できる競技。ただ、公営競技の特性も踏まえ「緊張しますよね。実際に自分にお金がかけられて走るというところは、やってみないと分からなかった。精神的にはそういうところもあります」と厳しい世界であることも隠さなかった。
振興会は北海道コンサドーレ札幌のオフィシャルパートナー。この日の説明会終了後には同クラブのバドミントンチームから現役選手らが訪れ、バドミントン教室。スポーツを通しての交流も行った。三浦は「ボートに限らず前向きになれるものがあれば、前向きに生きていけると思う。進路に悩むこともあると思うけど、こういう話を聞いて、皆さんの人生のきっかけになってくれるとうれしい」と話していた。
〇…23日には三浦が札幌市の報知新聞北海道支局を訪問。1600人を超える現役レーサーの中で、北海道出身は8人と少ないこともあり、新ボートレーサー募集をPRした。ボートレース振興会では、3月6日まで第141期の新ボートレーサーを募集中。15歳以上30歳未満で、身長175センチ以下、体重、視力など応募資格が設けられている。1次試験(学科試験、体力試験)は全国の主要都市で行われ、応募は専用サイトからのWEBエントリー。募集人員は50人程度で、合格すれば養成費は無料となっている。