プレミアムG1「第14回クイーンズクライマックス(QC)」は12月28日から31日までボートレース大村で開催される(QCシリーズは26日から)。賞金ランク女子3位で出場する平高奈菜(38)=香川・100期=は、5年ぶりVと年間2回目のG1制覇を目指す。
今年の平高は、2月に新設されたプレミアムG1スピードクイーンメモリアルの初代覇者になるなど、序盤は好調で、賞金ランク女子トップを長く守っていた。
最初のつまずきは4月、とこなめオールレディース準優勝戦でのフライング(3艇F)だった。このFでレディースチャンピオンの出場権を失い、その間に賞金トップから陥落した。8月にもF、地元・まるがめのお盆レースでは妨害失格と悪循環が続いて事故点もかさんだ。「今年は後半が良くなかった。事故点もあって、あまり攻めたレースができなかった」。不振から脱出できないまま前期(5~10月)が終わり、勝率が足りずに年明けからのA2降格が決まってしまった。
新期になり、事故点がクリアされた途端、流れが好転した。「福岡のチャレンジで準Vだったから、良くなってきたのかも」というように、G2レディースチャレンジカップで予選2位、優勝戦2着と好走した。予選ではあわや転覆というシーンもあったが、平高らしい果敢なレースが十分にできていた。
QCに関しては「1年間の目標としている大会です。目指しているというか、1年間を確かめる感じですね」と位置付けている。20年のQC(浜名湖)でG1初制覇し、21、22年は優勝こそ逃したものの、3年連続で優勝戦1号艇になったことは、その底力を証明している。賞金3位での出場で、トライアル初戦の1号艇は逃したが「2号艇で良かったかも。1号艇だったら、あっさり飛んでいる気がします」。なんの重圧も制約もない今の平高は、持てる力を存分に発揮できる状態だ。女子G1年間2度制覇の偉業に挑む。