8年ぶりに黄金のヘルメットをかぶった桐生
8年ぶりに黄金のヘルメットをかぶった桐生

◆SG第40回グランプリ/グランプリシリーズ(21日・ボートレース住之江・最終日)

 優勝戦は最終日の第12Rで行われ、1号艇の桐生順平(39)=埼玉=がインから押し切り、8年ぶり2度目のGP制覇を成し遂げた。V賞金1億1000万円を獲得、SG通算5度目Vで2度目の賞金王に輝いた。11Rで行われたSG・GPシリーズ戦の優勝戦は1号艇の毒島誠(41)=群馬=がイン速攻でSG通算10度目のVを果たした。今大会6日間の総売り上げは343億円を超えて、目標の300億円を大きく上回った。

 最後まで流れを手放さなかった。桐生が2017年の住之江大会以来となる2度目のGP制覇を果たした。進入は枠なりの3対3。インからコンマ06のトップスタートを決めると1マークを力強く押し切った。「スタートはよく分からなかったけど、行けって思って。よく覚えてないです。(8年ぶりのGP優勝は)長かったですね」と汗をぬぐった。

 勝因については「枠番のおかげ。それと流れ。それに尽きる」と苦笑いした。今節の枠番抽選は2枠と1枠。トライアル2ndを2、2、1着とまとめ、優勝戦1号艇を手にした。一方、ライバルの茅原、池田は不良航法で減点。関も道中の不利で着を落とした。最終日の前半は雨が降り、強い追い風が吹いていたがGP優勝戦が近づくにつれ、雨は上がり、風もやんだ。

 「なにか今節は落ち着いてましたね。理由は分からないけど」。最終日も淡々と仕事をこなした。しかし、優勝戦が近づくにつれ「こみ上げるものがあった。体が熱くなってくるんですよ。熱くて熱くて外を歩き回っていました。このプレッシャーすごいですよ。久しぶりに味わいましたけど、これはすごい」と最高峰の緊張感を味わい尽くした。

 最高の結果を出した後でも反省が口をついた。「僕の足はまずまずでしたけど、勝てたのは正直枠番のおかげ。みんなすごく仕上げていました。僕も、もっと突き詰めていかないと。このままでは先がない」と課題を挙げた。

 獲得賞金は2億3000万円を超え、2度目の賞金王に輝いた。「このプレッシャーを何回でも味わいたい? もうたくさんです(笑)。運と流れで勝てた大会でした。こんなこともあるんだなと」と、まだ半信半疑の様子。今は開放感を存分に味わってほしい。年が明ければ、すぐにGPが走りたくなるはずだ。