理系の山口。あらゆる策を練って予選突破を目指す
理系の山口。あらゆる策を練って予選突破を目指す

◆スカパー!・JLC杯ルーキーシリーズ第23戦(10日・ボートレース江戸川・3日目)

 山口晃朋(24)=静岡=は、1号艇で臨んだ3日目5Rはコンマ03の際どいスタートで飛び出し1Mを旋回。素早く差した2号艇の吉川に一度は出られたが、2周目バックで引き離すと2M先まいで決着をつけた。

 「手前から起こして『速い!』と思ったのでアジャストしました。いいスタートではなかったですね」。それでも、直線寄りの調整が奏功して道中戦を制すると、3号艇加藤の4連勝も阻止。シリーズ2勝目を挙げ、予選突破へ望みをつないだ。

 26年前期適用勝率は5・45。初のA級昇格へコンマ03及ばず「悔しかった」としながらも、着実に地力をつけ、デビュー当初からの目標である「5年以内にA級」は達成可能な所まできている。「最後、ギリギリの所で勝負していたってことは、そのくらいの実力。自分の力が足りなかったと思ってます」。今期、再チャレンジする。

 日大理工学部海洋建築工学科(中退)で学んだ。当時の専門課程と同じように「自分はコツコツと、失敗しながら覚えていくのが合っている」と、ボートレーサーになった現在も、下地である基礎をじっくり固めていくタイプだ。

 調整面においても「どんなエンジンを引いても準優、優勝戦に乗れるような力をつけたい」と話す。今節引いた18号機は出足、伸び、どちらにも「反応がある」としっかりしたエンジンで十分、優出を狙えるレベルだ。得点率は7・50で9位タイに浮上。「伸びはいいのでスタートをいければ(内を)締めて行って。もう少しターンを良くして展開も突けるように」。予選突破に向けて意気込んでいる。