表彰式で優勝の味をかみしめる松井
表彰式で優勝の味をかみしめる松井

◆GⅡモーターボート大賞(2日・ボートレース下関・最終日)

 優勝戦は第12Rで行われた。1号艇の松井繁(55)=大阪=がイン逃げで快勝。優勝賞金500万円を獲得した。松井の優勝は昨年12月の児島一般戦以来11か月ぶりで通算146度目。G2は4度目V。2着は椎名豊、3着には地元の森野正弘が入った。

 シリーズリーダーの松井がインからコンマ14のトップスタートを決めて逃走。今年初VをGⅡで果たした。「2日目から優勝を意識して走っていたので、ちょっと精神的には疲れました。すごくいい足のエンジンで、ミスをしても補ってくれるくらいの足がありました」と52号機に感謝した。

 久々の優勝を飾り、最高の笑顔を見せた。「今年はエンジン出しでダメだったので、ちょっと前に湯川に『松井さんの魅力は行き足から伸びですよ』と言われたので、それを頭に入れて調整して、いい結果が出て良かったです」と同じ大阪支部の後輩の湯川浩司にも感謝していた。

 今節は栄えある初日ドリーム戦1号艇に選ばれ、初日から最終日までその期待に応えた。初日に逃げて1分45秒9をマーク。これは下関で現在使用されているエンジンの最高タイムだ。今節は「スピードキング」というタイトルが付いているが、そのタイトルにふさわしい最速の上がりタイムを叩き出した。55歳になったが、旋回技術、スピードは、まだまだ若手に負けていない。

 この優勝で今年の賞金ランクは今大会開幕前の42位から31位まで上昇した。今後はまるがめ73周年と徳山72周年に出場する予定で、今後の活躍次第ではまだグランプリ(12月・住之江)出場に届く可能性は十分にある。下関で王者の風格を取り戻した松井が、次節のまるがめでも大暴れしそうだ。