◆Ｇ１ウェイキーカップ開設７１周年記念（３０日・ボートレース多摩川・２日目）
濃く、こゆ～く、気持ちを込めて、気力をたぎらせて、ついに２５００個の白星をどっしりと積み上げた。９Ｒをていねいに逃げて、押し切って徳増秀樹（５０）＝静岡・７５期＝通算２５００勝をＧ１の舞台で達成した。
ピットへ引き揚げてくると味わい深い情熱ファイターは、周囲に深々と頭を下げながら、かみしめるように思いを語った。「これだけ長くやっていると、つらい時もうれしい時もたくさんありました。そして達成できてホッとしましたが、まだ通過点だと思っていますからね。本当に目指しているのはこれまで一番勝った選手（北原友次さんの３４１７勝）より、もうひとつ多く１着を積み上げることです。３５００勝すればそこを達成できると思うので目指していきたい。これからは老化を越えていくような進化をしていきたいです。みなさん、ありがとうございました！」
同じ選手たちから尊敬を集め、愛される男のウイニングラン、水神祭には多くのライバルたちが集まり、偉業を称えられていた。これからも熱く、深く、濃く。徳増にしか表現できない航跡を描き続けて欲しい。この日の彼は、伝説の昭和アイドルと同じ以上にクールだった。心と敬意を込めて「ヒデキ、格好いいっ～」