アウトコースのスペシャリストとしてオールスターに出場したこともある阿波勝哉(52)=東京=が、前節の多摩川・一般戦からアウト屋卒業を宣言。オールコースに入るようになった。最終日の1Rではインから23年ぶり(2002年8月20日の江戸川6R以来)に勝利を挙げた。前検日には「今節から全コースに入ります。伸びだけだと(フライングで)事故点のリスクがあるので。もう一回、デビューした気持ちで頑張ります」と心境を語った。
阿波の決断の裏には今年5月から導入されたルール変更が大きく影響している。5月1日から「選手級別決定基準」の改正が行われ、B1級の最低出走回数が50回から65回に、A2級は70回から80回に増えた(A1級は90回のまま)。現在、阿波はB2級。B1級に上がろうと思えば半年で65走以上を消化しなければならない。
B2級のあっせん頻度は通常月1節程度。1節に10走するとして、半年で65走するためにはフライングは厳禁だ。6コースから勝つためにはスタートのリスクも高くなり、アウト屋卒業を選択したのだろう。
B2級のあっせん日数は月平均で約8日。すべての日で2回走りができるわけではない。B2級が半年で65走を消化することが、いかに高いハードルであるかが分かる。B2級で半年に一度、フライングを切ると、いつまでたってもB1級には上がることができない。
昨今の開催日数増加の中、途中帰郷者が増加傾向になり、魅力ある競走の開催継続が危ぶまれる懸念もあることから導入されたルールだが、B2級選手が増えれば、魅力ある選手も減り、出場選手数の確保も難しくなるのではないだろうか。(藤原 邦充)